孤独死対策:家族以外のつながりは必要か? ~遺品整理・ゴミ屋敷など部屋の片付けを通じたプロの目線~

遺品整理やゴミ屋敷などの部屋の片付けを多くすると必ず出くわすのが孤独死現場。

今回は近年増えている孤独死についてどのようにすれば減らせていけるのか?について記載していきたいと思います。

まず、孤独死はどのような状況で起こるかといえば、一人暮らしをされている方が多いのが実情です。

その中で家族がいても遠くに住んでいる場合や身寄りの方がいないケースなど色々なケースがあり、亡くなったことや体調の変化に気づくことが出来ず、孤独死してしまうケースもあります。

その中で今後増えるであろう孤独死を防ぐ一つの方法として「家族以外のつながりは必要なのか?」について遺品整理やゴミ屋敷片付けのプロの目線から記載していきたいと思います。

①孤独死は女性よりも男性の方が圧倒的に多いという事実

私が思う孤独死というのは一人で住んでいるうちに病気など何かしらの原因で無くなってしまい、亡くなった事実を周囲が知らないことにより長期間放置されてしまう状態を指している物と考えております。

この孤独死の定義自体は実際どういうものかがはっきりしていないそうですが今回は私の主観に基づくものとして記載します。

まず、近年の統計として孤独死全体の男女比は男性が7割を占めており、女性の二倍近くが孤独死をしているという統計があるそうです。

ある統計では男性は40代から孤独死が増えていくそうですが一番多いのは65~69歳前後にピークを迎えるらしいです。

ただ、この年齢で男性の孤独死が多くなる原因については多くの人が定年退職をし、会社という社会から離れ、新しい社会とのつながりを構築する前に人間関係が希薄になったことから孤独死をしてしまうという事が起因していると思います。

通常、定年前であれば会社に勤めていれば会社に来ないことを不思議に思い、同僚や上司が訪ねてくるかもしれません。

ただ、男性の多くは会社での人間関係以外の構築をしていない人が多く、定年退職と共に人間関係が一気に希薄になってしまう方が多いのも事実です。

その点、女性は新しい環境などでも人間関係を構築するのがうまいともいわれており、会話などのコミュニケーションを通じた共感性を引き出すのが男性より女性の方がうまいと思われます。

そういう意味でも特に男性は定年などのきっかけで無くなる社会とのつながりをどのように新しく作っていくのかが孤独死を減らす一つの方法とも考えられます。

②女性は男性に比べて社交性が高い

孤独死の多くはほぼ病死ですが男女にこれだけの差があるのは女性の方が地域社会への適応性が高く、社交性があるケースが多いことや周囲の人間がそれに気づくケースが多いためだと考えられます。

女性が社交性が高いというのはよく言われていることだと思いますが、女性と男性の一番の違いはコミュニケーション能力が高いという点です。

現在もあるかはわかりませんが日本は社会的な物なのかよく会社が男性社員同士を競わせる「出世レース」のようなものがありました。

これはある意味で男性の方が女性よりも一つのことに熱中しやすい部分があり、女性よりも男性の方が成果にこだわりやすいという点が大きく影響していると思います。

これらは一般的に男性の特徴である狩猟本能が影響する為で、昔の狩りの名残が本能として残り、出世レースなどのお互いを競わせやすいという点もあると思います。

それに比べ、女性は子供の面倒や料理など複数のことを同時にこなすマルチタスクに優れている言われています。

また、女性の方が男性と違い、本能的に競うことより協調することに重きを置いている点などは男性との大きな違いともいえます。

そのような中で女性は様々な場所などで色々な人間関係を構築しやすく、年をとっても地域の人間との関わり合いを維持し、周りとのつながりが深いため、孤独死をしづらいのではないかと考えられます。

③ゴミ屋敷を作る人は孤独死しやすい。

遺品整理やゴミ屋敷などのそれなりに大掛かりな片付けをしていると孤独死している人の割合が多いのは圧倒的にゴミ屋敷を作っている方が多く感じられます。

この理由は私なりに意外とはっきりとしており、男性・女性に限らず、部屋がきれいな方は近所の人などに作業をしていると話しかけられることもあり、周りとのつながりがしっかりとしている印象が多い感じがします。

このような方は普段から部屋に人が来ることなどもあるので部屋も綺麗にしておき誰がいつ来てもいい状態を保っているのではないかと思います。

逆に、ゴミ屋敷などの部屋が汚い場所に住んでいる方は部屋が汚れていることが人に見せれない原因となっているようで部屋に人を呼ぶような事が出来ない、一人きりで部屋にこもってしまうなど人間関係が希薄になることが多いようで孤独死してしまうケースが多々あるように感じられます。

余談ではありますが私がここ最近行った3件の孤独死現場はすべてゴミ屋敷か半ごみ屋敷状態の現場できれいに整頓されていた現場は5年以上前にあった1件の現場ぐらいだと思います。

このように考えても人づきあいが少ないということは部屋の状態などからも見られ、ある程度きれいに管理されているほうが孤独死になりづらいという部分があるともいえます。

総括:家族以外のつながりは必要か?

今回のテーマである「家族以外のつながりは必要か?」という点について、遺品整理やゴミ屋敷などそのような部屋の片付けを行う私の意見としていえることとしては限りなく「必要」というのが今のところいえることではないでしょうか?

人間はやはり身近な人間との付き合いがあり、認めあうことで社会を築く生物であると考えられ、その中で周囲との折り合いをつけながら相手を認め、認めてもらう事で生きている極めて珍しい動物です。そのような社会性をはぐくむためには色々な人間とのコミュニケーションが欠かせないのではないかと思います。

そのためにも定年などの人間関係が大きく変わるタイミングで色々なコミュニケーションを考え、地域とつながることも忘れず準備することが必要なのではと思います。

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