最近、路上をうごめく「不用品回収業者」が減ったわけ。~遺品整理・ゴミ屋敷などとは違う部屋の片付け・疑問編~

不用品回収業者

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最近減っている路上を走る「不用品回収業者」


最近、今までどこの地域に行ってもどこかしらの住宅地を回れば見かけた 軽トラックに拡声器を載せた「不用品回収業者」 の姿を見かけなくなったと思いませんか??

一年ぐらい前でもだいぶ減ってきてはいましたがそれでもたまに見かけることは多かったと思います。

それがここ最近においてはほとんど見なくなり、見かけたとしても都市部の中心地などでたまに見かけるぐらいになってしまったと思います。

このような業者は 遺品整理やゴミ屋敷など部屋の片付けをやっているとよく見かける業者であることは間違いありませんが決して警察にすべて捕まったなどで減ってきたわけではありません。

では、なぜこのような業者が減ってきたのでしょうか?

今回はその原因になった出来事について記載していきたいと思います。


「不用品回収業者」は海外輸出が目的で廃品を集めていた??


まず、遺品整理やゴミ屋敷など部屋の片付けを行う業者はあまり関係ありませんが路上を走る「不用品回収業者」がなぜ減ってきたのでしょうか?

私が見る限り、路上を走る 「不用品回収業者」 には二通りのパターンがあります。

一つは国内で販路を開拓し、純粋なリサイクル販売を目的に回収をしている 国内リサイクル向けの回収業者。

これは言ってみれば使える物だけを回収し、修理やメンテナンスをすることで国内での再販することが目的の業者といえます。

私もこの部分についてはお互いの利点があったうえで回収を行い、国内リサイクルで販売できるものであれば何ら問題ないと考えているのでこの部分については特に言及はありません。

もしくは有料であったとしても家電リサイクル法などで適切に処理されれば特に問題もないと思います。

もう一つのパターンは海外向けに輸出するパターンです。

遺品整理やゴミ屋敷などの部屋の片付けをしていればたくさん出てくる廃家電品も日本から見た輸出先の国で現地の人たちの生活に使用されているのであれば特に問題はないと思います。

ただ、この家電品の海外輸出に関しては数年前から色々と問題になっていた点もあります。

それはリサイクル使用に回らない廃家電もすべて輸出され、現地の環境汚染が深刻化してきたためです。

これは日本だけにとどまらない話ですが世界の先進国が自国でリサイクルを行うのは大掛かりな設備が必要となるため、処分を行う際の費用が産業廃棄物の処理費用の中でも群を抜いて高くなっているため、リサイクルをするために莫大な費用をかけて処理を行うといった矛盾がそこにあるためです。

通常の一般人の感覚から見ればリサイクルをすればエコで資源に回る感覚ですが色々な材質がまじりあう複合的マテリアルリサイクル設備を使うには莫大なエネルギーや設備費用などが必要になるため、プラスチックや金属、銅など色々なものがまじりあう家電品は国内でリサイクルを行うと非常に割高な処理費用になっていました。

当然、遺品整理やゴミ屋敷などの部屋の片付けをすれば、それら物品の国内処分費用はそれなりにかかってきました。

その中で生まれたのが海外での資源分別の為の廃家電の輸出です。

これは国内のリサイクルではそのように莫大な費用が掛かる処分費も発展途上国ではお宝になる為です。

それは家電品に含まれる銅線や基盤などからとれる金などが非常に価値があり、これらを取り外し売却することで発展途上国の人の生活の糧になっていた側面がありました。

この資源というのは世界的に金額が統一されている為、先進国でも発展途上国でもある意味同じ材質であれば同じ金額になるので発展途上国においてはある意味で儲けを出しやすい商品といえます。

また、人権費が安いので、設備導入するよりも費用がかからず、先行投資なしの人海戦術でやれてしまう側面が大きかったためだと思います。

ただ、価値があるものについてはこのようにリサイクルされていますが発展途上国ではリサイクルできない 銅線の被覆や発泡スチロール、冷媒に含まれる「代替えフロン」 などは燃やしたり、そのまま大気に放出されるため、周辺環境の悪化が問題視されてきました。

このように発展途上国では国内で費用が掛かる廃家電品でも安価に処分ができ、なおかつ国内でそうした廃家電を集めていた背景もあったことから不用品回収業者は必死に廃家電費をお集めていたのが本筋といえます。


なぜ、「不用品回収業者」は減ってきたのか??


では、なぜ「不用品回収業者」は減ってきたのでしょうか??

一番の理由は受け入れ先である発展途上国側の廃家電品受け入れの停止が一番の理由となっているようです。

特に日本にとっては中国がその対象となっており、貧富の差が広がる中国国内においてはこれらを生業とする人たちが多数いたため、中国共産党も目をつぶってきた側面があります。

ただ、急速な経済発展を遂げた中国では工場などから排出した排出ガスを含む大気汚染が進み、このような大気汚染の根源を見逃すことができない状態になってきました。

その為、中国共産党は今まで目をつぶってきた環境汚染に関する引き締めの一環として2017年7月から廃プラスチック単一の受け入れの停止、その後に廃家電品の受け入れを停止しました。

このような中国側の事情により廃家電品の輸出ができなくなり、国内で今まで発展途上国向けに廃家電品を購入していた業者がいましたが一斉に廃家電の買取をやめてしまいました。

その為、現状としては国内でのリサイクルへの回帰が進み、今後は多額の処分費を支払うことになってしまった為、国内で走り回っていた「不用品回収業者」は多くが一気になくなってしまいました。

今後はこの流れは戻ることはないので国内のリサイクルへの一本化が進むと思いますので今後はこのような「不用品回収業者」は減っていくと思います。

また、その影響もあり一部の家電品が国内でもだぶつきが出ており、国内でリサイクル販売できたものも一部年式的に影響が出てきており、国内リサイクル市場についても今後は引き取れるものが少なくなりそうです。

どちらにしても遺品整理やゴミ屋敷など部屋の片付けに関して言えば必ず出てくるものですので適切な処分ができるようにこれからはより配慮していかないといけないと思います。

今回は路上を走る「不用品回収業者」が減ってきたことについて書かせていただきました。

なぜこのように減ってきてしまったのかなんとなくご理解をいただけたと思います。

引き続き、面白そうなお話がありましたらコラムを書かせていただきます。

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